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令和2年度第2次補正予算(授業料減免への緊急支援)

修学支援関連予算について(令和2年第2次補正予算)

(令和2年6月12日記載)

第2次補正予算(令和2年6月12日)可決・成立しました。

 

 修学支援関連

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で困窮する学生に対する授業料減免への緊急支援

国立大学・私立大学・国立高専等への授業料減免への緊急支援

新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により困窮する学生に対して、経済的理由により学びを断念することがないよう、学校等が授業料等の軽減措置を講じている場合に緊急支援を行う。

①国立大学 45億円

②国立高専 2.3億円

③私立大学等 94億円(私立大学が独自に授業料減免を行う場合、その事業費の2/3以内を補助する。

④専門学校(都道府県・調査研究機関)2.6億円

⑤私立高校(都道府県)8.6億円

この第2次補正予算の目的

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により困窮する学生等に対して、経済的理由により学びを断念することがないよう、大学等の学校が授業料の軽減措置を講じている場合に緊急支援を行うというものです。

第2次補正予算の背景と必要性について

新型コロナウイルス感染拡大・長期化の影響により、意欲のある学生が、経済的な理由により修学を断念することが無いように支援するものです。

 

参考として、4月10日に可決された1次補正について、説明します。

令和2年度補正予算(4月10日)が可決・成立し特別定額給付金の給付等が決定しましたが、以下のような就学の支援、学校の教育・学習活動の支援の予算も計上されています。内容を簡単に紹介します。

1. 家計が急変した家庭の学生に対する支援(大学等の授業料減免等の支援)

2. 学校休業時における子供たちの「学びの保障」(大学等での遠隔授業の推進、小・中学校における端末機器の11台整備など)

 

1.家計が急変した家庭の学生に対する支援    7億円

(趣旨)新型コロナウイルス感染症の影響によって家計が急変した世帯の学生に対する授業料減免等の支援を実施する。

今年度からいわゆる修学支援制度(給付奨学金及び授業料等の減免)が始まっており、一定の基準に該当する学生はこの制度の適用を受けることができます。新型コロナウイルス感染症の影響によって家計が悪化した場合でも同じで、326日付で文部科学省から取扱いが大学等に通知されています。また、同日付で「新型コロナウィルス感染症の影響で学費等支援が必要になった学生のみなさんへ」というタイトルで、学生に当てたお知らせが同省HPに掲出されています。

今回の補正予算は、この修学支援制度に加えて、大学が独自に授業料減免等を行う場合に国が助成するものです。学生生活に要する費用の1/5程度はアルバイトによって賄われていますが、多方面にわたる自粛要請によって学生のアルバイト収入にも影響が出ていると言われています。今回の支援措置によって、既存の修学支援制度の対象にならない学生等などの就学の継続が支援されることが期待できます。

 

2.学校休業時における子供たちの「学びの保障」

2-1 大学等における遠隔授業の環境構築の加速による学修機会の確保  27億円

(趣旨)大学、高等専門学校、専修学校において、遠隔授業の設備及び体制の整備を行い、デジタル技術を活用した高度な教育が提供できる環境の整備を推進する。

 

大学等における授業は一度に大勢の学生が教室に集まるものであり、感染の拡大につながる恐れがあります。そのため、大学等においては授業の開始時期を遅らせています。文部科学省の調査(4月24日発表)では大学・短大の約89%が延期を決定専門学校では約90%が延期又は遠隔授業を決定済み又は延期を検討中となっています(※)。

延期による教育・学習の遅れをどのように緩和し、取り戻すかが課題であり、学生にとっても心配です。文部科学省から、多様なメディアを高度に利用して行う授業(遠隔授業)の活用などによる学修機会の確保に留意することが通知されています。上記と同じ文部科学省調査では、大学・短大は約99%、専門学校では約78%が実施又は実施を検討中となっています(※)

  今回の補正予算は大学等による遠隔授業の実施を後押しするもので、学生が自宅等において支障なく授業を受講できる環境の構築が一層進むものと思われます。さらに、今後所謂アクティブラーニングにおいてもこの環境は活用され、学生の学修が改善していくことが期待されます。

(※)それぞれ回答のあった大学等に占め割合

 

2-2 GIGAスクール構想の加速による学びの保障  2,292億円

(趣旨)「GIGAスクール構想」におけるハード・ソフト・人材を一体とした整備を加速することで、緊急時においてもICTの活用により全ての子供たちの学びを保障できる環境を早急に実現する。

現在、多くの小中学校等が臨時休校となり、予定通りの授業が実施できない状態となっています。文部科学省から学校に対して、ICT等も活用した家庭学習と登校日の設定その他の指導上の工夫により児童生徒の学習を支援するための必要な措置を講じることが求められています。しかし、「学校ICT環境の整備は遅れており」、加えて「自治体間の格差も大きい」という問題があります。つまり、多くの学校ではICTを活用した学習支援ができる状況にはないのではないでしょうか。

補正予算により、GIGAスクール構想(注)が前倒しされ、小学校1年生から中学校3年生の全学年について11台の端末機器が整備されます。また、ICTの利活用においては、校内環境の整備だけでは不十分で、家庭での通信環境確保も課題とされていました。補正予算には、家庭学習のための通信機器整備支援(貸与用モバイルルーターの整備)も含まれています(147億円)。

今回の補正予算によって学校や家庭における環境整備が促進され、今よりも多くの子供たちが遠隔授業等を受けることができるようになることが期待されます。

 

(注)GIGAスクール構想(GIGAとは「Globaland Innovation Gateway for All」の略)

児童生徒11台端末(高等学校については3クラスに1クラス分)及び高速大容量の通信ネットワークを、令和元年度から令和5年度までの5年間で一体的に整備する計画 。令和元年度補正予算に2,318億円が計上されているとともに、地方交付税に毎年1,805億円措置されている。

令和2年度補正予算についてのブログ

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